ベトナムの「お盆」、盂蘭盆会(ブーラン)とは
ベトナムには、日本のお盆(盂蘭盆会)とよく似た行事があります。それが「ブーラン(Vu Lan)」。旧暦7月15日を中心に、両親や先祖への感謝を捧げるベトナム最大の仏教行事です。
2026年は旧暦7月15日が8月27日(木)にあたります。日本のお盆と同じく、この時期のベトナムは「先祖の霊がこの世に戻ってくる」とされる精霊の月。街のあちこちで、日本とはひと味違うお盆の風景に出会えます。

画像:Wikimedia Commons(CC BY 4.0)・撮影:Jakub Hałun
胸にバラの花を — 母への感謝のしるし
ブーランで最も印象的な風習が「バラの花を胸に飾る」こと。赤いバラは「母がこの世に生きている人」、白いバラは「母を天国に見送った人」のしるしです。寺院では、多くの人がバラの花を胸に付けて説法を聞き、家族への感謝を新たにします。
ベトナムの街角では、この時期になるとバラの花を売る露店をよく見かけます。観光客でも気軽に買えるので、ぜひ体験してみてください。
- 🌹 バラの花:1本 10,000〜30,000ドン(約60〜190円)
- 📿 寺院での説法:無料で参加できることが多い

画像:Wikimedia Commons(CC BY 4.0)・撮影:Юрий Д.К.
精霊へのお供えと「お盆」の風習
ブーランの時期には、家の前や道端にお供え物を並べる光景が見られます。お供えは、お米や果物、お菓子、紙で作った着物やお金(紙銭)など。特に旧暦7月の夜は「迷える霊」への供え物として、屋外でお供えをする家庭が多く、線香の香りが街に漂います。
日本の「お盆」の原型ともいわれるこの行事。ベトナムでは旧暦7月は「精霊の月」と呼ばれ、結婚式や引っ越しを避ける風習もあります。旅先では、そうした現地の気遣いに触れるのも、深い体験になるでしょう。
この時期のベトナム旅行 — 寺院巡りのすすめ
8月下旬のベトナムは、ハノイやホーチミンでは雨の多い季節。午前中に観光を済ませ、午後はカフェでゆっくり過ごすのがおすすめです。ブーランの時期なら、寺院巡りが特に趣深くなります。
- 📍 ハノイ:チャン・クオック寺(西湖畔の最古寺院)、クアン・スー寺(旧市街)
- 📍 ホーチミン:ザー・ロイ寺、ヴィン・ギエム寺
- 💰 寺院の入場料:無料(寄付制)がほとんど
- ☔ 持ち物:折りたたみ傘(スコールに備えて)

画像:Wikimedia Commons(CC BY 4.0)・撮影:源義信
まとめ — 感謝を伝える旅を
盂蘭盆会(ブーラン)は、ベトナムの人々の「家族を大切にする心」を感じられる、特別な行事です。8月27日前後にベトナムを訪れる方は、ぜひ寺院の風景やバラの花を胸にした人々の姿を見に、街を歩いてみてください。旅の思い出が、より深いものになるはずです。
※本記事の情報は2026年8月時点のものです。旅行前に最新の現地情報をご確認ください。